日本の歯科医療の現状

日本の歯科医療は、世界的に見ても特殊な特徴を持っています。厚生労働省の報告によると、令和4年日本の総医療費46兆6,967億円のうち歯科医療費は3兆1,479億円、医療費全体の約6．9％を占めています。この金額は他国に比べても決して少なくなく、年間の受診回数も多い傾向にあります。しかし、診療内容ごとの単価を比較すると、日本の治療費は先進諸国の1/8～1/20程度と非常に低く抑えられています。保険制度の違いや診療報酬設定、物価水準も影響していますが、保険適用の治療費がOECD諸国の中でも極めて安くなっているのが実状です。

また、日本は「フリーアクセス制（どの歯科医院にも自由に通える制度）」が整っているため、多くの人が気軽に歯科医院を受診できます。それ故にドクターショッピングを繰り返す方も多くいらっしゃいます。その一方で、保険治療中心である多くの歯科医院では経営的な理由から1日に診る患者数を増やさざるを得ず、ひとり一人に十分な時間を確保するのが難しくなっています。この影響は治療の質にも及び、特に根管治療（歯の神経を治療する処置）の成功率は、アメリカなどの先進国では90％以上であるのに対し、日本では30～50％と低い水準になっています。

自由診療だからこそ出来ること

多くの歯科医院が保険診療と自由診療を併用している中で、当院はなぜ自由診療のみに特化しているのでしょうか？

保険診療の枠組みでは、診療時間や使用できる材料、技術に制約があり、高度な治療を行うのが難しくなります。例えば、日本の平均的モデルとして、保険診療が9割の医院では、自由診療であっても保険診療の延長線上のやり方になりがちです。しかし当院のように自由診療専門であれば、最初から自由診療の基準で治療を提供できるため、治療の質や患者さんの満足度が大きく向上します。

当院では、完全予約制でひとり一人に十分な診療時間を確保し、複数の患者さんを同時に診ることはありません。そのため、

・患者さんが気になる事をしっかり相談できる

・診療中の慌ただしさを感じることなく、リラックスして治療を受けられる

・治療のクオリティを高め、再治療のリスクを減らせる　と言ったメリットがあります。

また、歯科治療は本質的に外科処置であり、適切な治療環境、設備、適切な手技が求められます。治療時間が不足したり、技術的な制約があると、医療事故のリスクも高まり、最終的な治療結果にも影響を及ぼします。

自由診療のメリット

自由診療には、以下のようなメリットがあります。

・個別に対応した予防が受けられる

　　近年、保険でも予防が受けられるようなアナウンスがされていますが、条件付きであり内容も不十分です。

　　現状では健康保険の療養給付は病気やけがをしたときの治療に対して認められ、予防に対してはどの診療科

　　であろうと認められていません。つまり、必要最小限の医療を幅広くカバーしていると言えます。

　　当院は口臭精密検査、唾液検査、個々にフッ素使用が適するか否かの判断のために一般歯科医療機関では導入され

　　ていない有害金属ミネラル検査機器も設置しており、栄養学的な観点からも、虫歯や歯周病の根本原因を探り、口

　　腔疾患予防を考えています。

　　高度な治療を行っていますが、極論として「治療では遅すぎる」のです。

・専門的な治療が受けられる

　　ひとり一人の症状や要望に合わせた治療プランを立て、根本的な原因にアプローチ出来ます

・最新の治療技術を受ける事が出来る

　　従来の治療法では解決できないことや、保険診療では認められていない先進的な技術や治療法を活用し良好な結果

・十分な診療時間を確保

     じっくりとカウンセリングを受け、納得したうえで治療を進められる

・完全予約制で快適な診療環境

　予約時間にしっかり対応してもらえ、待ち時間のストレスがない

・高水準の衛生環境

　最新の機器や設備による取り組みで、より安全で快適な診療空間に配慮されている

自由診療のデメリット

　自由診療は費用がかかるというデメリットがあります。しかし、これは単に「高い」ということではなく

　・十分な治療時間

　・豊富な経験と高度な技術

　・一般基準を超える、より衛生的な環境

　・高品質な材料

　といった要素を含めた適正な費用であると考えています

また、完全予約制のため、頻繁に予約変更が必要な方には通院の調整が難しいかもしれません。しかし、事前にスケジュールを調整しながら、無理なく治療を進められるようサポートしています。

当院の自由診療に対する考え方

　新しい医療技術を保険診療に導入するには、多くの時間と費用がかかるため、歯科に限って見れば日本では医療の進歩が遅れがちです。そのため、保険診療ではカバーしきれない最新の技術や治療法、予防を自由診療の枠組みで提供する事が重要です。

　ただし、自由診療だからといって、根拠のない治療を行うわけではありません。当院では、従来の治療法では患者さんに満足な結果が得られない場合、国内外で実績のある先端医療も積極的に取り入れつつ、科学的根拠（エビデンス）に基づいた適切な治療を提供することをお約束します。

　当院の自由診療は「より良い治療を求める患者さん」のために存在しています。

「納得のいく治療を受けたい」「今の治療に不安がある」という方は、ぜひ一度ご相談下さい。