再生医療
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再生医療
― 失われた組織を「取り除く」のではなく、「回復を促す」歯科医療へ ―
歯科医療はこれまで、感染や炎症を「除去すること」を中心に発展してきました。しかし近年、医療の考え方は大きく変わりつつあります。それは、生体が本来持っている治癒力や再生能力を、いかに安全に引き出すかという視点です。CLAIR DENTAL OFFICEでは、この考え方に基づき、歯周組織や口腔組織の再建を目的とした再生医療を、段階的かつ慎重に診療へ取り入れています。
歯科領域における再生医療とは
歯周病や外科処置によって失われた歯槽骨や歯周組織は、自然には元の状態へ戻りにくいとされてきました。そのため従来は、「進行を止める」「現状を維持する」ことが治療の主眼でした。
再生医療は、そうした組織に対し、
- 組織修復を促す環境を整える
- 炎症を適切にコントロールする
- 生体反応を穏やかに誘導する
ことで、組織の回復を目指す医療アプローチです。
国内承認再生材料を用いた歯周組織再生
当院では、国内で承認を受けている歯周組織再生材料である エムドゲイン®、リグロス®を、症例を厳密に選択した上で使用しています。
これらは、歯周外科治療と組み合わせることで、
- 歯周組織の再構築を促す
- 治癒環境を改善する
といった目的で用いられる再生材料です。当院では、適応を慎重に見極め、すべての歯周病症例に画一的に使用することはありません。
第三種再生医療等提供の届出施設として
CLAIR DENTAL OFFICEは、第三種再生医療等提供に関する届出を行っている医療機関として、法令・指針を遵守した体制のもとで再生医療を提供しています。
再生医療は、その性質上、
- 安全性
- 管理体制
- インフォームドコンセント
が極めて重要です。当院では、治療の可能性だけでなく、現時点で分かっている限界や位置づけについても丁寧に説明し、十分な理解と同意を得た上でのみ治療を行います。
間葉系幹細胞培養上清を応用した治療
近年、再生医療分野で注目されているのが、間葉系幹細胞培養上清です。これは細胞そのものを移植するのではなく、培養過程で分泌される因子を活用するアプローチです。
当院では、各種間葉系細胞培養上清を、
- 歯周組織治療
- 口腔外科処置後の治癒環境改善
- 組織再建を補助する目的
で、慎重に臨床へ応用しています。
※本治療は自由診療であり、効果には個人差があることをご理解いただいた上で実施しています。
「すべてを再生する医療」ではありません
再生医療は、魔法の治療ではありません。失われた組織すべてを元通りにすることを保証するものでもなく、適応を誤れば十分な結果が得られない場合もあります。
当院では、
- 再生医療が適している症例
- 従来治療の方が望ましい症例
- 再生医療を補助的に用いるべき症例
を明確に区別し、過度な期待を与えない説明を大切にしています。
再生医療は「治療の質を高めるための選択肢」
当院が再生医療を取り入れている理由は、「最先端であるから」ではありません。それは、患者さま一人ひとりの治療結果を、より良い方向へ導く可能性があるからです。
歯周病治療、インプラント治療、外科処置など、従来治療に再生医療の考え方を組み合わせることで、
- 治癒環境の改善
- 組織の安定
- 長期予後の向上
を目指します。
未来を見据えた歯科再生医療
歯科医療は今、「削る・取る」医療から、「守り・回復を支える」医療へと進化しています。
CLAIR DENTAL OFFICEでは、科学的根拠と安全性を重視しながら、再生医療を口腔医療の一つの柱として位置づけています。
今ある歯と組織を、できる限り長く保つために。私たちは、再生医療を含めた包括的な歯科医療で、患者さまの将来に寄り添います。
治療の流れ
STEP01
カウンセリング・検査
外科手術のため、CTなどの画像検査や一般的な口腔内検査に加え全身状態を診るため血液検査や細菌検査など複数の臨床検査を行い、結果の詳しい説明をし、十分にご納得いただいた上で再生医療を進めてまいります。
STEP02
再生療法の実施
局所麻酔を行い、歯ぐきを丁寧に開いて感染した組織を除去します。その後、失われた骨の部分に再生薬剤(エムドゲイン・リグロスなど)やご自身の血液から作成しCGF(再生素材)を注入。これにより歯を支える骨や歯ぐきの自然な回復をサポートします。
STEP03
縫合・治癒期間
再生薬剤を注入した後は、歯ぐきを元の位置に戻して丁寧に縫合します。治癒期間中は、数週間〜数ヶ月かけて骨や歯ぐきが再生していきます。術後は出血や腫れが起こる場合もありますが、ほとんどが一時的なもので、経過観察を行いながら治癒を見守ります。
STEP04
装着・調整
完成した修復物を丁寧に装着します。噛み合わせや歯の形、色味などを細かく調整し、自然な仕上がりと快適な咬合を実現します。
STEP05
メインテナンス
再生療法後は、治療効果を長く保つために定期的な検診が欠かせません。歯ぐきの状態やブラッシングの仕方を確認しながら、再発を防ぐためのクリーニングや生活習慣のアドバイスを行います。継続的なメインテナンスが、歯の健康を守る何よりの鍵となります。
リスク・副作用について
再生療法は、歯を支える骨や歯ぐきの回復をめざす、従来の「切り取って整える」歯周外科とは異なるアプローチです。適切なケースでは、歯周ポケットの減少や歯の保存に有利で、術後の痛みや腫れがやや少ないと報告されている治療法もあります。
一方で、外科処置である以上、出血・腫れ・痛み・一時的なしびれ・感染などの一般なリスクは従来の手術と同様に存在します。また、再生の程度には個人差が大きく、すべてのケースで骨や歯ぐきが元どおりになるわけではありません。自家血由来のCGFなどはアレルギーの可能性が低い一方、採血や調整にともなう内出血や感染のリスク、再生材料の一部が口腔内に漏れたり露出したり、追加処置が必要となることもまれにあります。当院では、これらの利点とリスクをご説明したうえで、患者さん一人ひとりに適した治療法を慎重に選択しています。